: 2011年12月14日

小説:原発事故を予言?「日本列島放棄」話題 前橋在住の作家・新井さん

小説:原発事故を予言?「日本列島放棄」話題 前橋在住の作家・新井さん /群馬 - 毎日jp(毎日新聞)

 ◇「起こりうる危険性問う」
 前橋市在住の作家、新井克昌さん(75)が4年前に刊行した長編小説「日本列島放棄」(文芸春秋企画出版部)が「東日本大震災を予言したような内容だ」と話題になっている。宮城沖で起きた巨大地震で原発事故が各地で起き、放射性物質が拡散するという内容だ。小説は絶版になっているが、新井さんは「地震列島の日本で起こりうる危険性を問いかけたかった」と執筆した動機を振り返る。【庄司哲也】

 物語は200X年8月、マグニチュード8・7の巨大地震が発生したとの設定で進められる。東京電力福島第1原発をはじめ国内各地で原発事故が発生し、9500万人が国外移住を迫られる。福島第1原発が最初に崩壊するという物語の展開について、新井さんは「予言でも何でもない。立地や耐用年数などを考慮すると、それが最も合理的だった」と説明する。原発関連資料を集めて女川原発(宮城県女川町)などにも足を運び、事故の過程は緻密に描くことを心掛けたという。

 新井さんは20歳のころに日本シナリオ作家協会・第1期研究生として映画シナリオの書き方を学んだ。今井正監督と名コンビを組んだ高崎市出身の故八木保太郎氏の影響を受け、社会派作品を志向してきた。

 4年前に小説に描いたことは3月11日に現実化してしまったが、新井さんは「原発事故は予想しえた。政府や東電は想定外という言葉を使ったが、それこそが『想定外』だ。言い訳にしか聞こえなかった」と話している。

特集:ガイガーカウンター (amazon.co.jp)ガイガーカウンタ, 放射線測定器などのグッズを集めました。