: 2011年11月17日

ワカサギ汚染の原因解明へ 赤城大沼で県と群馬大

ワカサギ汚染の原因解明へ 赤城大沼で県と群馬大

 赤城大沼(前橋市)で捕獲したワカサギやウグイから暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題で、県と群馬大工学部は赤城大沼だけで基準値を超えた原因の解明に乗り出す。地形的条件や水の循環速度など、生息環境と汚染との因果関係を調べる。魚の体内からどのように放射性物質が減少していくかの予測も行う。同様の調査データはチェルノブイリ原発事故関連の報告があるが、国内では希少な研究事例となりそうだ。

 県水産試験場が主に魚、群馬大工学部の研究者らが水や泥、空間など生息環境の放射性物質濃度や放射線量を分析する。ともに本年度予算の枠内で「できるところからやっていきたい」としている。

 県の依頼を受けた地元の漁業協同組合が今月下旬、ワカサギを捕獲。県水産試験場が場内で飼育し、魚から放射性物質が減る過程を調べる。国の研究機関にも捕獲したワカサギを調べてもらう方向で調整中。チェルノブイリ事故による放射性物質の魚への影響を研究した文献調査も始めた。

 県内の主なワカサギの漁場は17湖沼。県が検査を終えた15湖沼のうち、ワカサギから基準値を超える放射性物質が検出されたのは赤城大沼だけだった。群馬大の研究グループは「なぜ赤城大沼で汚染が起こったのかしっかり調べておくことが必要だ。原発事故は二度とあってはならないが、世界のどこかで万が一起こった時に貴重なデータになる」と説明する。

 県農政課は「観光面への影響も懸念され、多くの人が汚染がいつまで続くか心配している。研究により地元や観光客が安心できるデータを示せればと思う」と話した。

 赤城大沼のワカサギは8月以降3回の測定で暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を上回る640ベクレル、650ベクレル、589ベクレルの放射性セシウムが検出された。県は捕獲自粛を要請している。県が9月に実施した検査で赤城大沼の水から放射性物質は検出されなかった。

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